機能性デスペプシア:増加する消化不良の悩み
機能性デスペプシア(FD)は、胃や十二指腸に明らかな異常が見られないにもかかわらず、慢性的な胃の不調を訴える疾患です。日本では推定1,000万人以上がこの病気に悩まされているとされています。ストレス社会の影響もあり、年々患者数が増加傾向にあります。私も何人もの患者さんを診てきました。
主な症状は、食後の膨満感、胃痛、胃もたれ、吐き気などですが、内視鏡検査を行っても異常が見つからないため、適切な診断と治療が難しいことが特徴です。ストレス、生活習慣、ピロリ菌感染などが発症要因として考えられています。
この病気は嘗ては神経性胃炎等と呼ばれていたものです。先ず大事なことは、器質的な異常ではなく、余命等には影響が無いということです。それを理解するだけでも症状が和らぐ人がいるくらいです。治療方法としては、まず食生活の改善です。刺激物の摂取を控え、よく噛んで食べることが推奨されます。また、ストレス管理も欠かせません。薬物療法では、消化管の動きを改善する薬や胃酸分泌を抑える薬が用いられます。私の治療方針は、モサプリド、アコファイド、六君子湯等の組み合わせで個々の症状に合わせて治療を進めます。
FDは決して珍しい病気ではなく、多くの人が悩んでいます。正しい知識を持ち、生活習慣を見直すことで、症状を軽減できる可能性があります。気になる方は、是非ご相談下さい。
ここまで読んで戴き有難うございます。
(両国横綱クリニック院長:総合診療専門医が院長の墨田区両国の内科、皮膚科、アレルギー科)
