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6月の梅雨時期に急増する体調不良

[2025.06.04]

気象病や感染症にご注意を

6月、東京はそろそろ梅雨入りですね。雨が続く日も多くなります。この時期は気温や湿度の変化が大きく、体調を崩す方が一気に増えてきます。「何となくだるい」「頭が重い」「めまいや吐き気がする」といった訴えで来院される患者さんが多く見られます。

これらの症状の背景には、「気象病(天気痛)」が関係していることがあります。気圧の変化によって自律神経が乱れ、頭痛、めまい、肩こり、不眠、イライラなど多彩な症状が出るのが特徴です。比較的、女性に良く見られる症状ですが、男性でも日頃から仕事等のストレスを気づかずに抱えている方に見うけられることもあります。

治療としては、まず生活習慣の見直しが基本です。決まった時間に起きて、朝日を浴び、軽い運動やストレッチを習慣にすることが自律神経の安定につながります。症状が強い場合は、クリニックでは漢方薬(五苓散や半夏白朮天麻湯など)や自律神経を整える薬を処方することもあります。

また、梅雨から初夏にかけては、感染性胃腸炎や溶連菌感染症、手足口病といったウイルス性疾患も増加する時期です。特にお子さんの間で流行しやすく、家庭内での感染も少なくありません。

ウイルス性胃腸炎の場合は、吐き気や下痢、発熱が主な症状です。基本的には整腸剤や脱水を防ぐための補液での対処が中心ですが、症状が重い場合は点滴を行うこともあります。抗生物質はウイルスには効果がないため、不要です。

また、溶連菌感染症など細菌性の咽頭炎では、高熱と喉の痛みが特徴で、診断がつけば抗菌薬による治療を速やかに開始します。適切な治療を行わないとリウマチ熱や腎炎など合併症のリスクもあるため、注意が必要です。

気になることがあればお気軽にご相談下さい

このように、6月は気候の影響による体調不良に加えて、ウイルスや細菌による感染症にも気をつける必要があります。「たかが頭痛」「ただの下痢」と自己判断せず、少しでも不安があれば早めにご相談ください。

当院では、家庭医として患者さまの背景や生活リズムをふまえた診療を行っています。複数の症状が重なって原因が分かりにくいケースにも、丁寧に対応しておりますので、どうぞ安心してお越しください。

ここまで読んで戴き有難うございます。

(両国横綱クリニック院長:総合診療専門医が院長の墨田区両国の内科、皮膚科、アレルギー科)

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