食物アレルギー
本来は体に害がないものを体の免疫反応が過敏に働いてしまうことで、敵と勘違いして排除するためにアレルギー反応を引き起こす疾患です。重症の場合はアナフィラキシーという重い症状を引き起こします。詳細はアナフィラキシーの記事をご参照ください。頻度は年齢が上がるにつれて減少傾向になります。
症状
成人食物アレルギーは大きく3つの症状に分類されます。皆さんが想像される即時型アレルギーの他に、口腔内アレルギー症候群(OAS)や、食物依存性運動誘発アナフィラキシー(FDEIA)があります。OASは口のかゆみやイガイガ感が生じるアレルギー反応で主に果物で発生します。詳細は花粉症のQ&Aをご参照ください。
FDEIAは小麦や甲殻類を摂取後に激しい運動やストレスなどがきっかけに出現するアレルギー反応です。小児領域では昨今、皆様が想像される食事アレルギーも増えておりますが、少し変わったアレルギー反応を引き起こす消化管アレルギー(食物蛋白誘発胃腸症)も増加しております。
診断
検査においてアレルゲンを特定することがとても大切です。陰性だからといって、100%問題ないとは言えませんが、陽性であれば対策を行うことができます。また実はアレルギーという食べ物を自分が気づかずに摂取していて肌荒れが起きやすいということもございます。お気軽にどうぞご相談ください。なお頻度としては小児では日本では鶏卵、牛乳、木の実類が多いでが、成人では小麦、甲殻類、果実類が多いです。
治療
一般的なアレルギー治療になります。原因食物は必要最小限の摂取に制限し、抗ヒスタミン薬などの薬を使います。エピペンを携帯するケースもございます。
参考文献:食物アレルギーの診療の手引き2023(厚生労働省より)、アレルギーガイドライン2021(日本小児アレルギー学会より)